112:作りたい価値から考える

「いきなり作り始めてはいけない」と説明しましたが、では何から始めるべきなのでしょうか? 「頭の中に構想はあるので、私には不要だ」と思われるかもしれませんが、意外にも人の脳みそというのは不十分なものです。

価値を考えて書き出すことで、客観的に分析する方法を説明します。

具体的な失敗

  • 作ったは良いが、誰にも必要のないものだった

  • 流行りのものを開発してみるが、本質的に「求められる」ものは作れずヒットしない

  • 各チームメンバーは作るべきものをわかっているつもりだったけれど、それぞれの見解は別だった

こういった失敗はよくあることです。共通点は、作ったあとに間違いに気づいてしまうことです。 本当に価値があるかどうかは作る前にはわかりません。ですが、作る前にも気づけた問題はあるはずです。 どうすれば「作ったあとに必要ないと気づく」確率を減らせるでしょうか?

ベストプラクティス

作りたい価値から考えましょう。 ここでは「価値」を、「ある人が嬉しいと感じること」とします。 何かをプログラムする前に、それが誰にとって、どう嬉しいかを考えることが大切です。 いきなりプログラムしたり、画面設計や要件定義をしようとすると、なぜ作るべきなのか、何を作るべきなのかを見失いがちです。

以下の「 価値問診票 」の質問に答えて、作りたい価値をまず明らかにしましょう。

質問1. どんな痛みを解決するもの?

質問2. 痛みの大きさや頻度は?

質問3. 誰の要望、痛み?

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(中略)詳細は書籍 自走プログラマー をご参照ください